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「人がいないって最高だね」
「うん。解放感って素晴らしい」
バリ島に来て7日目。
慰安スタッフの第一陣が帰国し、AGEで借りている島は、閑散としていた。
今は撮影に関わるスタッフだけしかいない。
第二陣は、韓国の天候の都合上、明後日こちらに到着するらしい。
どうやら韓国に大寒波が訪れ、悪天候で飛行機が飛ばないらしいんだよね。
私とサヨは、お昼ご飯を食べる為、管理棟に来ているけど、見かける人はホテルのスタッフばかり。
ほぼ手付かずの料理に最初の一匙を入れ、舌鼓を打ち、新鮮な南国フルーツで別腹を満たした。
「やっぱりフルーツが美味しいのは南国だからかな?」
「それもあるんだろうね」
「体重がマジでヤバいんだよね」
「それは言わないで」
「戻ったら海に入ろう。少しでも消費しないと」
「フロートの上で浮いてるだけじゃ、消費しないと思うけど?」
「うーん、でも疲れるから多少は消費されてない?」
「たぶん、されてない」
海に入るだけで、消費されるなら、日焼けを我慢して、私も海に入るよ。
「こんなにゆっくり出来るなんて思わなかったね」
「だねー。最高のバカンスだよね」
「それは私達だけかもしれないから、大きな声じゃ言えないけどね」
Heavenは旅行記を撮っている。
そして、バラエティ番組用の撮影もしている。
新アルバムのMVも撮る予定。
撮影に携わるスタッフは、やはり大忙しなんだけど、私とサヨは全然ヒマだ。
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