「レジ袋はご利用になりますか?」

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◇◆◇ 「ど、どうぞ…」 「ありがとう」 天志が温かいお茶を出してくれる。 一口飲むと、お腹からじんわり温かくなる。 外は寒かったから温かいものがすごくおいしく感じる。 お茶を飲む俺を、天志はじっと見ている。 「そんなに見られると照れるんだけど」 「あ、すみません…! 歩が俺の部屋にいるのが不思議で…」 「そうだよね」 見てるだけだった男が自分のうちにいるって確かに変な感じしそう。 ふたりでゆっくりお茶を飲む。 「ごちそうさま。そろそろ帰るよ」 お茶を飲み終えて、なんだか名残惜しい感じもするけど立ち上がると天志も立ち上がった。 そして玄関に向かう俺の腕を引いて腕の中に抱き寄せた。 「え」 「歩…」 頬を両手で包まれて、温かくて柔らかい唇が重ねられる。 歯列を割って舌が口内に滑り込んでくる。 女の子な見た目に似合わない、食べ尽くすような貪欲なキス。 これってまさか、そういう流れになってく…? でもいくら可愛くても男の天志を抱けるか? そんな事がぐるぐるぐるぐる頭の中を回っていたけれど、呼吸を呑み込むようなキスに頭がぼうっとし始める。 天志の手が、俺の腰を撫でて、それから尻の形をなぞった。 「!? まっ…天志…!」 え? 「…歩、俺、タチなんです」 「たち?」 なんだそれ。 俺が聞くと、天志は満面の笑みを浮かべる。 「挿れるほうです」 「…………」 それって…。 固まる俺のスラックスのホックをさっと外して、下着の中に天志の手が滑り込む。 奥まった蕾を指でなぞられ、経験のない感覚にぞくりと恐怖が背筋を走る。 「え、まって天志…まさか」 「歩、俺だけのネコになってください」 ネコ? って、この流れだと間違いなく…挿れられるほう。 「いや、俺はそんな経験ないし、無理だって…!」 「そうですか…初めてだったら無理ですよね」 ぶんぶん頭を縦に振って頷く俺に天志はにっこり微笑みかける。 「じゃあ、ふたりで頑張りましょう。ゆっくりでいいので俺だけのネコになりましょうね」
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