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◇◆◇
結人さんと一緒に電車に揺られる。
隣の駅で降りて、駅から少し歩いたところにあるマンションの三階に結人さんの部屋はあった。
途中でコンビニに寄って飲み物とか簡単に食べられる物を買ったりした時に、カゴの中にゴムが入っていてどきっとした。
そして嬉しかった。
そういうものが結人さんの部屋にないという事が、とてもとても嬉しかった。
「啓真、もっとこっちおいで」
「は、はい」
リビングダイニングにあるソファに結人さんと並んで座っていたけれど、ちょっと距離を置いてしまっていたら結人さんが俺を抱き寄せる。
緊張する。
どうしたらいいか全然わからない。
「啓真…」
「あ…」
優しく唇が重なって呼吸が交わる。
唇の隙間から舌が滑り込んできて、思わず結人さんの手を握ってしまう。
空いたほうの結人さんの手が俺のTシャツの裾をたくし上げ、背中をなぞる。
「っ…ぅ…」
つつ、と指で背骨をなぞられてぞくっとする。
背中を撫でていた手が前に回って肌の上を滑っていたかと思ったら胸の突起をとらえた。
「っあ…!」
そんなところ、触った事ない。
くにくにと捏ねるように弄られて、身体の芯がじんと痺れるように熱くなっていく。
「…ごめん、啓真。寝室行こうか」
「……」
返事をする余裕がもうなくてただ頷く。
身体が熱い。
くらくらする。
ふわふわした足取りで結人さんに導かれて寝室に向かう。
ベッドに寝かされ、また胸の突起を弄られて変な声が出てしまう。
「啓真、ここ弱いの?」
「…わからない、です…」
でも触られると身体が疼いて吐息がどんどん熱くなっていく。
その吐息を呑み込むように唇がまた重なる。
ゆっくりと身に着けるものを脱がされて、俺はどうしたらいいかわからずシャツを脱ぐ結人さんを見つめる。
引き締まった綺麗な身体に見惚れていると結人さんが微笑む。
「そんな目で見るのは俺だけにしてね」
「……はい」
身体中にキスが落ちてきて、くすぐったいのに熱が燃える。
腰の辺りが疼き始めてもぞもぞする。
結人さんが首にキスをしながら俺の昂りに触れた。
「っ…」
「濡れてるね」
「…はずかしいです…」
人に触られるのなんて初めてだ。
ゆるゆると扱かれると突き抜けるような快感に声が抑えられない。
「あ、あ……!」
人に触られるのってこんなに気持ちいいものなのか、と考えて、違うと思い直す。
これは結人さんに触られているから気持ちいいんだ。
他の人じゃ絶対気持ちよくなんてなれない。
「だめ…でる、でちゃう…!」
「出していいよ」
「あ、あ! ああっ!!」
がくがくと身体を震わせて呆気なく達した俺の白濁で結人さんの手が汚れてしまう。
結人さんはそれを躊躇せず舐め取って微笑む。
「俺の啓真…」
「…あ…」
「絶対離さない…俺だけのもの」
「っ…あ」
奥まった部分を指でなぞられ身体を強張らせると、緊張を解くように頬にいくつもキスが落ちてきた。
指が挿入ってきて異物感に眉を顰めると眉間に唇が触れる。
触られた事のない場所ばかり触られていて恥ずかしさも限界を超えた。
じっくりと丁寧にほぐされ、指が増やされる。
全身が熱くて、でも結人さんの温もりが欲しくて。
だけど『キスして欲しい』なんて言えない。
俺がどうしたら伝えられるだろうと考えていると、結人さんがキスをくれた。
舌を擦られてゾクッとする。
なんとなく結人さんの唇に触れるとキスが解かれた。
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