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「ママ、今日は僕がお店を開けるから大丈夫だよ。たまにはゆっくり休んでよね。」
「本当に大丈夫?
嫌なお客様だっているのよ?
やっぱり心配だわ…。」
お店のスタッフのマチコさんとランさんが
心配するママに言ってくれた。
「ミドリさん。安心して下さい。
私達もついてますから、花梨には指一本触れさせないように、私達が守りますから。」
「そうですよ。ミドリママ!
自分が絶対花梨さんを守ります!
一応柔道習ってたんで、安心して下さい!」
ランさんはたくましい腕をママに
見せて、アピールをしていた。
ランさんはとっても筋肉ムキムキで、体が大きい人だった。身長も180を超えていた。
対象的に、マチコさんはほっそりしていて、
とても美しい男の人だった。
足が異様に長く、スラッとしていて、まるでモデルさんのように綺麗な人だ。
もう一人、スタッフがいる。
その人はママの右腕のような人で、
ママの親友でもあった。
名前はミカさん。
ミカさんはとっても落ち着いていて、しっかり者で、この店のナンバーワンだ。
ママとミカさんは小さい頃からの幼馴染で、本当に仲が良かった。
二人は、今日から一泊二日で、温泉旅行に行く事になっている。
だから、僕達が店を任された。
僕はやっとママの役に立てると思って、凄く張り切っていたのだ。
「ミドリ、花梨だってこう言ってくれてるんだし、たまにはゆっくりしましょうよ。
せっかく温泉予約してるんだし、一日ぐらい、
この子達に任せても大丈夫よ。」
「そうね…。可愛い子には旅が必要よね…。
分かったわ…。じゃあ、三人とも頼んだわよ!
無理はしちゃダメよ。」
ママは心配性だ。
とにかく、僕の事が心配で仕方がないのだ。
でも、僕はもう二十歳だ。
一応大人の仲間入りをしたんだ。
ママを安心させたかった。
「ママ!僕の事を信じてよ。
きっと上手くやるからさ!
一日ぐらいママが居なくても大丈夫だよ。」
「花梨ちゃん…。分かったわ。
ママ、あなたを信じてるわ。
じゃあ、お店お願いね!
行ってきまーす!」
ママとミカさんは旅行に旅立った。
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