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 圭亮(けいすけ)の視界の隅を何かが掠めた。  何気なく見上げると、舞い落ちてくるいくつかの白。  ああ、また雪の季節がやって来た。  あれから何度目になるのか。  視線を中空に向けて指折りそうになり、一瞬置いてやめる。  ──数える意味なんかない。これからも毎年増えるんだから。両手両足の指でも足りないくらいに、ずっと。
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