いつまでも

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尚紀の舌を味わい、その甘美さに夢中になる。 身体が燃えるように熱い。 尚紀が俺の手を取って、自分の昂りへと導いた。 「さわって…」 昂りに触れて、すぐに手を離す。 手を尚紀の尻へと滑らせ、奥の蕾へと触れる。 「ここ、触ってもいいか」 尚紀のこんなところを触っている。 興奮でイきそうだった。 そして尚紀が自分から足を開くのを見た俺は、大げさではなく呼吸が止まった。 衛介ならいい、と言う尚紀。 衛介がいないと…そう言葉を続けた後に口を噤んだ。 言ってみろと言ってもまだ躊躇って口を開かない。 「……嫌いにならない?」 「俺がどうやって尚紀を嫌いになるんだ」 馬鹿だな、と思う。 でももっと馬鹿なのは俺だった。 「俺には、衛介がいないと…だめだから」 尚紀は俺を想ってくれている。 俺を必要としている。 しがみ付きたいのは俺だけじゃない。 「そうだな。それでいい」 「うん…ずっとそれでいい?」 「当たり前だ」 キスを繰り返して、尚紀の力が抜けていく。 蕾を指でなぞり、周りをくるりと撫でながらキスを深くする。 舌を絡ませ、互いに夢中になる。 尚紀が俺の髪を撫でるので、俺も尚紀の髪を撫でると、ただそれだけなのに蕩けた表情を見せるのが可愛い。 「んん…っ」 キスを解いて指を挿れると、尚紀がもっとキスが欲しいという顔をするので唇を重ねる。 痛くしないようにそのまま蕾をほぐす。 尚紀の中は温かくて、少し抵抗を感じながらも徐々に拓かれていく。 指を増やして少し奥へ進める。 尚紀の気持ちいいところ。 そこを探っていると、しこりのようなものに触れた。 「っあ…!」 尚紀の身体が大きく跳ねる。 更に指を増やして同じ場所を繰り返し撫でると、甘い声で啼き続ける。 可愛くて、壊したくて…どきどきする。 いつも喋るときより高い声が艶やかな唇から次々零れて、二本の指でそのしこりを挟むようにしたら尚紀は涙を零した。 どんどん蕩けていく尚紀にくらくらする。 尚紀をじっと見つめながら指を抜いた。 呼吸を整えるように深呼吸する尚紀にキスをする。 乱れた呼吸も可愛い…可愛くないところがなにひとつない。 「えいすけ…ずるい」 「なにが」 ずるいのは尚紀のほうなのに。 こんなに夢中にさせられたら、これまで以上に溺れる。 「…きもちいい?」 ちゅっと尚紀が唇にキスをくれる。 あまりに可愛いキスで、心がふわっと浮き立つ。 「挿れなくてもいいくらい気持ちいい」 「それは……やだ」 『やだ』がすごく小さくて、でもそれも聞き漏らさない。 全てを俺のものにする。 「尚紀」 「うん…」 「尚紀…」 「…うん」 大切な尚紀。 名前を呼ぶだけで絶頂に向かいそうだ。 蕾へ昂りを宛がい、腰を進めようとしたら尚紀の身体に力がこもった。 「…まって」 「どうした」 動きを止めて尚紀の目を見る。 「ありがとう…」 「…ああ」 「すき」 「俺も好きだ」 なによりも、誰よりも……世界中を敵に回しても尚紀が好きだ。 俺の手の中の尚紀は、いつの間にか俺を手の中に入れていた。 尚紀が俺の背に手を回すので、腰を進める。 傷付けないように、ゆっくりと動くと尚紀が小さく微笑む。 「どうした」 「…なんでもない」 「昨夜もそう言ったな」 「そうだね」 尚紀の全てを把握しているつもりだった。 でもそうじゃない。 もしかしたら尚紀のほうが俺の何倍も先を行っていて、俺の本質を知っているのかもしれない。 腰を進めていくと尚紀がしがみ付き、その震える指先に脳が溶けていく。 思考が霞んでなにも考えられない。 尚紀とひとつになっている。 心も身体もどんどん燃えていって、このまま灰になってもいいと思えた。 全て収めると、尚紀が煽る視線を送ってくる。 本当に、いつからこんな顔をするようになったんだ。 「大丈夫か」 「へーき…だから、はやく…」 「少し待ったほうがいいんじゃないか」 「やだ…はやく」 求められたままにゆっくり動くと、尚紀が可愛い喘ぎを零す。 どんな小さい喘ぎも聞き漏らさない。 吐き出す呼吸の熱さまで俺のものにする。 じっと尚紀を見つめて動くと、尚紀がびくん、と大きく震えた。 「尚紀? 大丈夫か?」 「――っ…」 はくはくと口を開けたり閉じたりして、そのままガクガクと身体を震わせる。 吐き出された白濁がとろりと尚紀の肌を汚し、くたりと力の抜けた尚紀が可愛くて…大切で、抱き締めると尚紀がまたびくんと震えた。 吐息交じりに名前を呼ぶと甘い声を零すその反応に限界が近付く。 …本当はもっと尚紀を感じていたいのに。 またイきそうだと言う尚紀に、俺も更に追い詰められる。 尚紀を感じていることがなにより俺を昂らせる。 「いっしょがいい…」 俺の背に回した手に尚紀がぎゅっと力をこめるので、ぐっと奥まで一気に穿つ。 仰け反る尚紀があまりに綺麗で涙が滲んでしまう。 尚紀が俺の首に腕を回して引き寄せる。 その力に逆らわずに唇を重ねると、視界いっぱいに尚紀が映って尚紀以外見えない。 これが至高で至福だと感じながら、ふたりで達した。
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