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「……」
返事がない。
「チュウスイは?」
「もう、いないよ」
盲腸がこたえた。言われなくても、わかっていたような気がする。
麻酔をされて、意識を失って、その間にチュウスイは、切り取られていったんだ。
「あのね」
盲腸が言う。
「チュウスイはね、ぼくたちの中の細菌のバランスを、いつも保ってくれていたんだよ」
それも、わかっていたような気がする。
「ぼく、ほんとうに、チュウスイのことに、気づいていなかったのかな」
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