セフレの先っぽ

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そして、真剣な目が真っ直ぐこちらに向いた。 「やっぱ俺、お前と離れたくない」 予想外の台詞(セリフ)に、私の心が乱れるのが分かった。 近付いてくるのに、足が地面に縫い付けられたかのように動かせない。 目の前まで来ると、私を強く引き寄せ、思いっきり抱きしめてきた。 「(そう)っ⋯⋯!?」 そして次の瞬間、耳を疑うような言葉が私の頭上から落ちてきた。 「穂乃果が好きなんだ⋯⋯。本当は、かなり前から」 いつもよりも早い颯の心臓の音が、私の鼓膜に直接伝わってくる。 「こんな気持ち、初めてなんだ」 こんな状況、嘘みたいで現実味を全く感じない。 半放心状態の私は、私のコートのポケットに手を突っ込まれた感覚が走って視線を下げた。 すると、「これは俺の気持ち」と言われて頭の上にハテナマークを浮かべる。 私はなんの事か予想さえ出来ないまま、ポケットに手を入れた。
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