セフレの先っぽ

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なのに、置いて来てしまった私の歯ブラシとやパジャマとかどうするんだろうとか、妙に冷静に考える自分がいておかしく感じた。 そして、もしかして別の女が使のかも知れないと想像したら、吐き気がした。 ⋯⋯⋯⋯ ⋯⋯ 禁煙を始めたのも、煙草を吸わない女の方が好きだと聞いたから。 髪を伸ばしているのも、髪が長い女の方が好きだと聞いたから。 颯と居ると、主体性が無くなるみたいで、それも嫌だった。 本当は煙草も、短い髪も好きなのに。 会えば会うほど、こんな事を続けてたら駄目だって強く思った。 でもそれ以上に、(そう)にのめり込んで行った。 そんなこの恋も、もう終わり。 「はい、バッサリ切っちゃっください」 目の前の大きな鏡に映る私の目には、決意が(にじ)み出ていた。 もう、引き返さない。 間違っても、数ある女の中の一人でもいいなんて、口が裂けても言えないように、もう、戻れない所に行きたい――
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