セフレの先っぽ

7/14
49人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
「あれ?髪切ったのー!?ボブいいじゃん」 「お、バッサリ行ったね。しかもなんか(なつ)いし。1回生の時そんなんだったよね」 予想以上に大学の友達に褒められ、頬をポリっと()く。 「そうなの、久しぶりに切りたくなっちゃって」 大丈夫。 まだ半年。傷は浅いはず⋯⋯だよね? 「あっ、(そう)だ」 颯、という単語に心臓だけじゃなく体まで跳ねる。 見たくもないのに、友達が指さした先を見てしまった自分の()に、美人を周りに(はべ)らかせている颯が映った。 それは、とても見慣れた光景。 でも、今日ばかりは見たくなかった。 「えっ何!?何してんの!?」 すかさず友達の影に隠れる私に、驚いた声を出される。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!