エア・ポケット

　エアポケット。

　本来は飛行機が急激に加工する空域を指している。

　近年、飛行機が数分レーダーから消失、その後何事も無かったかのように戻ってくる現象が多発。

　乗客も機体も異常は無いが、原因不明の超常現象。

　政府や学者、航空会社関係者たちは混乱を避けるため、わざと名称を〈エアポケット〉にして情報規制をかけた。

　〈エアポケット〉を抜けると大半の人間が記憶が曖昧なものとなるため大した問題にはならない。記憶の残った者はしっかりと景色を覚えている。

　記憶の残った者の対応が困難なものになると踏んでいたが、あまりの超常現象ゆえに信じる人間はほとんどいない。本人たちもほとんどが夢を見ていたと思い込んでいる。

　中には恐怖するどころか〈エアポケット〉を楽しみに飛行機に乗る人物が出てくる人物も出てきた。

　収集が付かなくなる前に現象の解析をしていたが、全くの解決目途が立たないのが現状だった。