ブルメーション状態の小脳

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孤独に耐えかねて〜だとか。自我が崩壊して〜だとか。単に羨ましくなり〜だとか。偉人の本音を弄る程に自身はやはり虚しく、ちっぽけである。ヒルレンは更に背が伸びていた。只でさえ長身であったヒルレンは俺の斬撃が及ばぬ進化を遂げている。「ヒルレン…スレイだ。首を刈れない以上、君を殺める術はないようだな。あっははっ!」俺は憔悴し切っていた。ヒルレンはきっと癒やし系で、俺を介抱したかったに違いない。勝ち方はあるだろうが、三日三晩完全に闇に紛れなければならないではないか?「どうして?レフィルは強いだろ?腹が減ったなら、お金が無いなら、店を襲えば良いだけじゃないか?!僕なら堪えられるよ…。」ヒルレンは泣きじゃくり、俺はかなり虚しくなっていた。そして更にヒルレンの背が伸びていた。「ぼっちか…。残念だが、資金はあるんだ。すっかり迷子だな。」黄昏るには惜しいが、他に道は無し。俺は蕎麦屋を探し始めたのだった。
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