ブルメーション状態の小脳

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人が人を超越していると知るには、比較する必要がある。一撃で高層ビル程もあったヒルレンを倒せるのか。孔下忠治郎はそこに気付いたに違いない。「可愛い奴等だよな。織土州…ヒルレンと孔下忠治郎しか知らんが…良い国だったよ。」俺は孔下忠治郎の示す通り、歩冠に向かう決意をしていた。新世界秩序の変化が著しい国だと聞く。「待って!歩冠に行くなら、僕も連れて行って!!」ヒルレンが目を覚まし、俺に頼んだ。「そうだな。歩冠に行けば、お前の身の丈も元に戻るかもしれんからな。あっははっ!」俺は笑んでいた。「うっひょーい!最高じゃんか?ありがとう!レフィル!」ヒルレンは呪縛でも解けたかの様に立ち上がり、器用に小躍りしていた。高層ビル程もある男がだ。「おいおい…小鳥が集まって来たぞ?」俺は朗らかな気持ちになり、高く飛び上がり、ヒルレンの尻を引っ叩いたのだった。「アウチッ!」ヒルレンは声を漏らし、痛がっていた。「まったく…歩冠とはどんな国だろうな。」はにかみ合う二人の前に迷いはなかった様だ。 -完-
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