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一 ある晴れた日に
八月三日、火曜日、晴れ、〇六二三時
北信濃温泉郷の観光用アーチゲートの真ん中に、首をローブで縛られた男がぶら下がっている。発見者は近くにある公営駐車場の管理人だ。管理人はただちに状況を駐在所へ連絡した。
連絡を受けた駐在所の新井慎司巡査部長は、現場へ向うパトカーの中から、状況を本署へ連絡して担当と検死官の出動を要請し、地元消防署の分署へ連絡した。
「観光用アーチゲートの真ん中に首をローブで縛られた男がぶら下がってる、と公営駐車場の管理人から連絡があった。
おそらく死亡してる。状況確認と現場保存後の遺体回収のため、高所作業車を出してくれ。当直のあんたに朝から命令口調ですまない。
よろしく頼みます」
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