歯並びに一目惚れ

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「あっ……ひゃあっ!」  初めてだから、身体も心も余裕がない。  彼の指が肌に触れる度に仰け反り、漏れる声を我慢できなくて。 「なんでそんなに初々しいの?」  私の胸を撫でながらニヤリと笑う土屋さん。  妖艶な笑みにゾクリと震える。 「可愛い……」  何故か嬉しそうな彼に焦りが芽生えた。  このままじゃ、初めてだってバレてしまう。  ホステスの設定も、全部台無し。 「な、慣れてるからっ!」  シーツをギュッと握って悶えているくせに、そんな見栄をはってしまう自分が滑稽だった。 「はいはい……」  土屋さんの語尾に『(笑)』がついている気がする。  意地悪のように彼の愛撫は激しくなる一方で、私の反応を楽しんでいるようにも見えた。 「あっ……待って」  恥ずかしくて堪らない。  こんなあられもない姿で、いやらしい声を出して。  下着をとられ胸の膨らみをダイレクトに触られると、今まで感じたことのないような刺激にビクッと身体が震えた。  お腹の辺りがスースーして、じっとしていられない。  熱い吐息と共に唇で愛撫され、声にならない声で喘ぐ。  胸の先端を舌で可愛がられると、気持ち良くて頭がおかしくなりそう。  恋い焦がれていた土屋さんの歯が私の胸に当たっているなんて。  そう思うと快感は増し、一際淫らな声が響いた。 「こういうのも慣れてるの?」 「う、うん……」 「嘘つき」  土屋さんはクスクス笑う。 「じゃあ、こういうのは?」  そう言って愛撫は下半身に移り、太腿をなぞった後、足の付け根に指を滑らせる。  下着越しの感覚に、電流が走ったような痺れが広がる。 「ま、待って」  やっぱりこれ以上はキャパオーバーかも。  そう思っても遅かった。  彼は躊躇なく下着を指にかけると、するりと脱がしていく。 「ちょ……」  しっとりと潤んだその場所は、緊張とは裏腹に彼の指をすんなりと受け入れた。  初めての衝撃にまた声を上げる。  痙攣したように足を伸ばした状態で力を入れると、彼は優しく耳元で囁いた。 「力抜いて。大丈夫だから」  いつの間にか溢れていた涙。  少しの恐怖と、身体が追いつかない快楽、そして好きな人に触れられる喜びが混ざり合って、自分でもどうしていいかわからない。  ゆっくり広げられるように中をかき混ぜられ、淫らな音と共に彼の指が動く度に、もっと強い刺激を求める欲が募り始める。  情けない哀願の声を漏らすと、動きが速まっていった。 「大丈夫。……全部さらけ出して。気持ち良くなってるとこ、見せて」  優しい声に宥められながら、私は嗚咽と共に与えられる刺激に耐え、やがて迎えた絶頂にむせび泣いた。  
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