タイムギャップ

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タイムギャップ

自分は海外旅行、そんなに慣れていないわけではないのです。 でも、子供ができてからは一度も国外に出たことはないのでした。長男、苺郎は18歳。だから、海外旅行も18年ぶり。 で、ここで問題になるのが、自分が旅行していたころと今とのタイムギャップ。きっと常識がいろいろ違うんだろうな、なんて思いながら一つ一つ準備を進めたのですがまず驚いたのがこれ、トラベラーズチェック(旅行小切手)の件。 トラベラーズチェックって今は旅行に使っていないらしい。 20年前は常識だった。 銀行に出向き、行員の目の前でサインをして現地通貨と取り換えてもらう。でも、今はカードがその代わりをしているらしく、トラベラーズチェックは過去の遺物。ひゃあ。 ところが家には自分がかつて買って、使い残してあるトラベラーズチェックがあったのでした。今回の旅行で使おうと思っていたけど、持っててもしょうがない。そんなわけで早速換金してもらうため、三つ向こうの市の銀行窓口まで出向きました。そこまで行かないと換金してくれる窓口すらなかった。 多くの日本人と同じく普段は円安で被害を被る家計ではありますが、ここでは唯一の差益。帰りにちょっぴり飲んで来た。 で、じゃあ、どうやってお金を持っていけばいいのかと考え、結果プリペイドカードを作りました。これ、入金してある分しか換金できないカード。クレジットカードを持っていくより安全。 これで安心、と思っていた。 でも、意外な落とし穴が。(これは後日、記します) もう一つ気になるのが、ネット事情。 普段外ではドコモ、家ではWi-Fiで情報を得ていますが、これ、海外では当然違うはず。調べてみると、小型のWi-Fiを日本で手配して持っていく方法とSIMカードを現地で買って調達する方法の二つ。 苺郎と自分のスマホは同じ機種なのですが、SIMの抜き差しがめんどくさいのが難点だった。向こうの入国ロビーでSIMの抜き差しなんかにすったもんだするのは避けたい。結局、成田で受け取れるように「イモトのWi-Fi」を予約しました。カンボジア滞在4日分でほぼ1万円也。 でも、自分が頻繁に旅をしていたころは、こんな方法で情報を取ろうなんて思ったこともなかったな。 「地球の歩き方」「lonely planet」 それから、とにかく現地の旅行者の情報。 そっか、ネットがつながるのか。 どんな旅行になるんだろうな。 と横を見ると寝っ転がったままスマホを見ている苺郎がいた。進路も決まって今は高校の授業もほとんどない彼は、気楽なモラトリアムを満喫中。 彼にとっては、ネットのつながるこの環境が海外旅行のスタートライン。
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