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冬の気配がする寒風の中、墓守がジャケットの襟を首元に寄せながら歩いてた。風に運ばれたゴミが墓地を荒らす。
彼は墓石に引っかかったそれを拾うとゴミ袋に放り込んだ。
ついでに手にした箒で蜘蛛の巣をはらってやる。
薄汚れて見えなくなっていた文字が姿を現わすと、墓守はまたゴミを拾い歩いた。
ーー失った愛は死に隔たれここに眠る。されど愛は死を越え、再会を果たす。
ーーリア・ブラウン 1956.8.7ー1964.9.16
ーージョン・ブラウン 1930.8.2ー2019.6.12
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