舞踏会に到着

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 馬車から見る初めての王宮は、壮麗で美しく、リンデンバーグとは国力が全く違うという事が良く分かる。華美でありながら、防衛機能もある作りになっていて、このような国に攻撃をしかけていた母国の事を考えて頭が痛くなった。きっと愚かな国だと思われているでしょう…………そこからやってきた、14歳の第5王女。  この国の貴族がそのような王女を妻にしたテオ様をどのような目で見ていたのか……考えただけで胸が痛む。  もしテオ様が私を見つけてくれなかったら、もし陛下がこの結婚を許可してくださらなかったら…………今日は陛下に感謝を述べなければならないわね。  私はもう14歳の子供ではなく、16歳になって社交界の仲間入りをするのだから、妻として恥ずかしくないように背筋を伸ばして堂々としていなければ――  私とテオ様は馬車を下り、従者が案内をしてくれて、舞踏会が行われるホールの入口まで連れて行かれた。案内されている途中に中庭と思われる場所が王宮の中央にあり、月明りに照らされていて、とても素敵だった。  後で息抜きに来てみたいわ……そんな事を考えながら、入口で名前を呼ばれるのを待つ。
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