陛下への挨拶

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 「この舞踏会が終わったら婚約を発表する予定なんだ」  「……もう両家にも挨拶はしてあるの」  「わぁ…………素敵です……おめでとうございます!」  もう婚約のお話まで出ているのね!良かった…………テオ様も嬉しそう。私たちがそんな話をしていると、王族の方が二階席のところに現れた。国王陛下、王妃殿下、王太子殿下、王女殿下と次々と入ってきて、貴族たちは話すのを止めて、陛下の方を向いている。      そして爵位が上位の方々から王族の元へ向かい、挨拶をしていく…………私もテオ様と一緒に王族の方々に挨拶をする為に階段を上って行き、カテーシーをして挨拶をしていった。陛下は私をジッと見つめている。  「お初にお目にかかります、ロザリア・ベルンシュタットにございます。」  「うむ。元気にやっているそうだな。ベルンシュタットでの生活は快適かな?」  「はい、私にはもったいないくらい素晴らしい生活をさせていただいております。それも全て、陛下が旦那様との結婚を許可してくださったからです。陛下の寛大なお心遣いに感謝致します」
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