地下牢を脱出

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 「この城の造りは戦の時に調査済だったのです。本来なら攻め滅ぼそうとすればいつでも出来たのですが……」  私たち親子の為にそうしなかったのね…………私は自分のお腹に入れたままのお母様の日記をさすった。きっとお母様が守ってくれるわ――  「ではその通路から国境を越えて、国境沿いを伝ってベルンシュタットを目指しましょう」  レナルドは無言で頷いてくれた。レナルドの後ろを付いて行き、雑草に隠されている地下通路の入口を見つける。こんなところに入口があったなんて……草が張り付いて、扉にからみついている。ここまで無造作に放置されていたのなら、長い間使われていなかったってすぐに分かるわね。    中はどんな感じになっているのだろう…………ちょっと怖い気がするけど、レナルドを信じて入る事を決意した。  
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