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「私は少し先の方を見に行ってみます。あとどれくらいなのか、出口が近いのかも確かめたいので……」
「分かったわ、無茶はしないでね……」
立て続けに色んな事が起こったので、肉体の疲労と精神の疲労がドッと出てくる…………座っているだけで眠ってしまいそう。
ここには誰かが来そうもないわね。それくらい静まり返っているので、私は足を抱えてウトウトし始めた――静かだわ――――少しくらい眠っても大丈夫よね――
テオ様――――会いたい――――――――――
眠りに落ちて、頭がカクンッとした衝撃で少し目が覚める。寝ていたのね…………まだ眠れそうだわ…………またウトウトし始めた時、遠くから音が聞こえた。
――――ザッザッザッ――――――
誰かが来るわ………………レナルドかしら……レナルドとはちょっと違う重い足音に聞こえる………………それに複数の音に聞こえるわ……………………まさかリンデンバーグの人間が?
急いでここから逃げなくてはっ――
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