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テオ様は心配する私の頭をぽんぽんしてくれる……レナルドが無事に戻ってきますように、背中が見えなくなるまでずっと見守っていた。
~・~・~・~
「すみませ~ん、お姫さんを連れてきた者なんですが……お役目終わったので城を出たいんですけど」
「今は城から出るなと指示が出されている。お前たちも城外に出る事は出来んぞ」
「ええ~~~それは困ったな!次の仕事もあるのに……どこかこっそり抜けられる出口とかないんですか?これ、渡すから……」
兵士に少し金貨を握らせてみた……すると兵士の態度が豹変する。
「………………城門の横に小さな扉がある。そこからなら出られるだろうが……」
「ありがとう!助かったよ~~」
さすが雇われ兵、お金をチラつかせると態度が変わるな……出口を教えてもらったレナルドは、ご機嫌で走って行ってしまった。
――城門前――――――
城門には左右に二人の門番が配置され、城壁に沿って何名かの兵が配置されていた。レナルドは先ほどと同じように声をかけに行く――
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