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馬車の中でも緊張して、何を話したらいいか分からなくなってしまったりして…………テオ様もずっと口を抑えながら外を見ているし、失礼な事をしてしまったかしら。
ゆっくり湯浴みをして肌を整え、髪も美しく整えてくれて、肌にはシースルーの可愛らしいシュミーズを着る。前開きのシュミーズはフリルがふんだんに施されていて、リボンで留められているだけだわ。これを解いたら下着以外の全てがテオ様にさらけ出されてしまう仕組み…………物凄く恥ずかしい。
よく見たら胸も透けてる……あの部屋でどうやって待っていたらいいの。
ベッドに座って?
あまりに緊張して頭が混乱してきたわ。ひとまず外の空気を吸いましょう――
そう思ってベランダの窓を開けようとした時、後ろからテオ様が「ダメだ」と言って窓を固く閉じてしまった。
「テ、テオ様」
「…………ダメだよ、ロザリー。そんな姿でベランダに立っては……」
「あ……」
そうだった、自分の姿をすっかり忘れてベランダに立つところだった。私はそれも恥ずかしかったけど、テオ様にすっかり見られている事に気付いて、咄嗟に胸を隠す仕草をしてしまう。
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