ポケットの指先に～彼岸の友を想いながら～

ねえ、照子(てるこ)さん、

今年は正月から大きな震災があって、とても辛い年明けだったわ。

それだけでも十分に辛かったのに、さらに悲しい知らせが続いたの。

三日には従姉妹の訃報が届いたのよ。暮れのうちに家族葬をすませた、という知らせだったわ。

従姉妹は高齢でもあったし、以前から病状を聞いていたので、ある程度覚悟していたけれど、やはりショックだった。

そして十日に、あなたの愛娘、薫さんからの寒中見舞いにこと寄せて、貴女が昨年十月に亡くなったと、お知らせをいただいた。

これには本当に驚いた。息が止まるほど驚いたわよ。

信じられなくて何度も読み返したけれど、やっぱりそう書いてあった。

私よりいくつか年下のあなたの訃報なんて、考えてもいなかったもの。本当に痛手。ダメージが大きかったわ。