ポケットの指先に~彼岸の友を想いながら~

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貴女とはもう二十年以上の付き合いだったわね。 地域のサークルで出会って、ウマがあうというか、社会に対するスタンスが似ていたというか。 お互いに障害のある子どもをかかえていたしね。子ども達の障害の様子は凄く違っていたけれど。でも、相通じるところがあったわね。 出会ってから十年ほど経った頃に、貴女が離れた町に引っ越していってからは、時々しか会えなくなったわね。 それでも一年に一度くらいは会って、ランチしていたのよね。 ずっとその状態が続いていたし、これからも続いて行くと思っていたわ。 でも、「来月のスケジュールがハッキリしたら、メールするね」と私が書き送ったのが最後の連絡になっちゃった。
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