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眉間を揉みつつ、呆れている道永。
女子に格好いいと騒がれ、教師の覚えもすごぶる良いくせに何処か冷めていて。ボーリングでスコアを競ったり、カラオケで評価点を比べてムキになる事なんて無いのだろう。
俺等は花の男子高生、それは寂しいんじゃないか?
「本気でやり返す気?」
「そもそも仕掛けてきたのはあちら。僕は降りかかる火の粉は払う、売られた喧嘩も買うよ。どうして?」
「道永は優等生だろ? 仕返しとか似合わない」
「周りが勝手に優等生だと言ってるだけ。僕も金が入り用でね、谷等から引き出した分は折半だからな」
「まさか道永もツケがあるの?」
並んで座った体勢で肩を組もうとしたところ、さっと叩かれてしまった。
「同類にするな。僕は昼食代を賭けてスポーツをしないから。体育の授業まで賭けの対象にするなんて信じられない」
「あれは学食を誰がオゴルか賭けてたんだーーって詳しいな」
「あれだけ騒げば嫌でも耳に入る」
乾いた笑いでしか応えられない。道永の金の使い道が気になるものの、教えてくれなさそう。
「それより谷に連絡したか?」
「うーん、それが」
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