SIDE:A certain father.

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 先程まで、飾窓の外側…一人の青年が、茫洋と立っていたようだったが。  いつのまにか… その姿が、消えている。  夢魔に魅入られもののように…ゆらゆらと、惹きつけられてはいたものの…?  …例の『値札』の金額に気付きでもして…はた、と我に還った…とでもいったところ、か?  もっとも…笑えもしない冗談のような、その『値札』の額面を見たのならば…まあ、誰しもが、そうなるはず…ではあろうもの。  ありていに言えば…その額面とは、紛れも無く…(たち)の悪い? 冗談でもあるのだから。
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