SIDE:A certain daughter.

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 …それなのに。  誰…一人として。  綺麗なネオンの瞬きは…目の前にあるのに。  浮き立つような、陽気な音楽も…露店のお菓子の甘い香りも…そう、すぐにでも届きそうな距離に…すべては有るはずなのに。  …なのに。  私は…退屈な、窮屈な、この硝子の内側で。  ずっと…ずっと。  ずっとずっと…ずっと。  …いつまで?  いつまで私は、こんな場所に…このままに、居続けなくてはならないの…?
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