プロローグ

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「エイリル・フォンリース、貴方は愚かだわ。うまく立ち回ることが出来なかった。しかし、貴方に聖女の力の使い方を教えなかった私も悪いわね」 「まず目を(つぶ)り胸の前で両手をくんで、叶えたいことを深く祈るの。ただそれだけ」 「でも、叶えられることには条件があるわ。それは、【-----------------------】。最高に最強で面白い条件でしょう?」 叶えられることの条件だけ何故か上手く聞き取れない。 「ねぇ、なんで貴方にこんな能力をあげたと思う?・・・・それはね、貴方が【優しい】から。ただそれだけ」 「さぁ、貴方に今から選択肢を三つあげる。どれがいいかしら?」 「一つ目。このままエイリル・フォンリースとしての生を終え、普通に亡くなる」 「二つ目。新しい世界で聖女の能力を持ったままもう一度新しい人生を歩む」 「三つ目。馬車の事故で【亡くならなかったことにする】。今の16歳の最悪の状況からもう一度人生を歩む」 「さぁ、どれがいい?」 まだ頭が追いつかない。 しかし、私は三つ目を選んだ。 だって、まだ私はあの世界で幸せになっていない。
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