2 おめめ

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 女の子は頷いた。「そう、死んじゃった。なんにも悪いことしてないし、怪我した村人を魔術で治してあげたりもしてたのに、魔女だからって理由で死んじゃった」 「あらら」と凛は小さく笑ったが、笑うべきじゃなかった、とすぐに反省した。「さっきのケイティは、元気だよね」と、取り繕うように訊いてみる。  女の子は首を横に振った。「死んじゃった。戦争で」 「寂しがってるんじゃなかったの?」 「死んでもさみしいんだって」  あらら。  ドレスを着た人形が目に入った。ボリュームたっぷりのピンクのドレスで、フランスの貴族のようだ。幸せそうに見える。 「この子の名前は?」 「メアリー」 「かわいいね。この子はお姫様?」 「うん。ギロチンで死んじゃったけど」 「この子も死んじゃったの?」 「そう。に嫌われたんだって」  あらら。  その子は?  ジンジャー。  死んじゃってる?  死んでる。  なんで死んだの?  生まれた時代が早すぎたから。  あの子は?  エラ。  なんで死んだの?  毒のお魚を食べたんだって。  この子は?  メグ。  なんで死んだの?  ギターで感電。
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