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一日が長いと感じる。
「裕翔……お前、最近全然出てこないじゃないか」
飛燕が戦地に出発して、五日が経った。裕翔が現れたのは、あの長々とした愛の手紙を書いた日が最後。それから不気味なほど姿を出さない。
「消えたんじゃないだろうな……」
消えたなら喜ばしいことなのに、気持ちが沈む。仲良くなったわけでも、直接会話したわけでもないのに、一体この喪失感はなんなのか。
「まあ……良かったよ」
試しに「良かった」と口にする。けれど言葉に引き寄せられるどころか、余計に気が滅入った。自分が残って良いわけがない。そんなの誰も喜ばない。
「裕翔……戻ってきても良いんだよ」
兎斗は紙に、飛燕に言われた言葉を書き出していった。本当は裕翔が聞くはずだった言葉を。
せっかく書いてやるのだから、一回くらい出てこいよと、いつの間にか祈るような気持ちで筆を動かしていた。
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