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再会
「さてさて、昨日の店主に教えてもらったお店は……ここかな?」
朝、起きるとすぐに支度をして向かったのは、昨日おすすめされたお店。店長曰く、手軽に海鮮料理を食べられると最近グリーディアで人気がでてきた料理が食べられるらしい。
見た感じ、まだ閉まっているようだ。早く来すぎたかなと考えながら、少しの間、看板を見つめていると……
「お客さんかな? いらっしゃい」
中から店員さんが出てきて、声をかけてくれた。お店の中からは、仕込み中なのか良い匂いが漂っている。あまりの美味しそうな匂いに、
……ぐるるるる
「ふふっ、お腹が空いてるみたいだね。ちょうど始まるところだよ、どうぞ中へ」
ラッキーなことに今から開店らしい。お礼を述べてお店の中に入れてもらい、早速メニュー表にお店イチ押しと書かれたものを頼む。
数分待つと、先ほどとは違う人が料理を運んできてくれた。薄い生地の上に海鮮とベーコンを炒めて味付けした具が乗せられている。
「生地をまいて食べてくださいね。お好みで、こちらもトッピングしてください」
各トッピングの説明を受けた後、とりあえずそのまま食べることにして、かぶりついた。
「~~おいしい!」
生地と具材の味のバランスが絶妙だ。美味しさのあまり、無言で食べ続けていく。気が付くと、お皿の上には料理がなくなっていた。
「……あれ、なくなった?」
” ……あなたが食べたんでしょう? よっぽど好きだったみたいね”
クーの言葉を聞いて、自分が食べきってしまったことに気づく。すぐに店員さんに再度多めに注文をした。満足のいくまで料理を堪能したリーナは、また来ることを固く決意して店をさった。
「色んな種類があったなあ、他のも食べたい……」
余韻に浸りながら、街を歩いていると……
「おっ、リーナじゃないか。ひさしぶり!」
見知った声に驚きながら振り返ると、何度かダンジョンへ共に入った探索者の仲間がそこにいた。
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