「それは夢だったり、勇気だったり、プライドだったりするもの」

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 女の子は誰でもポケットの中にモンスターを飼っている。  私は幼稚園の時にそれに気づいたけど、大抵の子は気づいてもいないよね? ほらあんなふうに……。 「せんせー! 百音(ももね)がさっきのテスト、カンニングしてました! ほらこれ証拠の……」 「何ぃ。それはいかんな♪ 嵯峨野 百音! ちょっと職員室まで来なさい!!」  ポケットの中のモンスターの存在に気づいていない、教室の女王様・波瑠香(はるか)は、ことあるごとに私をいじめようとし、担任の先生は美少女な彼女に頼られる自分に酔っていて、波瑠香のいいなりだ。  でも私は自分がポケットの中にモンスターを飼ってるってわかってるから、大丈夫、戦える。 「先生、それそもそもそのメモ私のじゃありませんし、カンニングの証拠とも言えないですよね?」職員室で、私は担任を前にして胸を張り堂々と言った。  モンスターはちっちゃくっても爪と牙があって、それは同時に私の持ってるもので、小さくともその爪と牙で私は世界に立ち向かっていく。 『大丈夫! 僕はいつでも君の力、君の味方だよ』ポケットの中から小さなモンスターの声が聞こえる。  信じているよ[ポケットの中のモンスター]君の存在があるから私は強く有れる。
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