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ヘレンの提案は「モンスター討伐の専門部署の設立」だった。局長を自分におき、補佐二名を置きたい。場所は例の研究所で、そばにある古い研究所跡をもう二つ使いたいと話した。アブラハムの膝の上で抱きつきながらの提案だ。
「お父上が相手ですよ、はしたない。あなたはもう幼い娘じゃありません」
「ジム、その話し方はやめて。それに言うことを聞いてくれるなら私は何でもするわ」
瞬く間に全てが用意されていった。側の建物には工事が入り、軍が毎日のように打ち合わせに入り、書類が作り出されていく。
「もう一人の補佐が見つかったわ」
ヘレンは一人の黒人男性を紹介した。
「久しぶりです」
ハーマンだ。
「警備員として雇ったわ」
「まだまだ隠居は先のようですね」
翌日、ジムにファイルが渡された。
「八人揃えたいけれどとりあえず三人決まったからまずは彼らのお世話をよろしく」
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