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すぐに夏姫に電話をするが、電源が切れているのか繋がらない。
連絡が取れないと思うと、途端に不安な気持ちが心を支配し始め、身体から血の気が引いていくのを感じた。
もしかすると夏姫は倉田と話し合うから今からけじめをつけるとメッセージを送ってきたのか?
野元の言葉が頭をよぎる。
『倉田のようなタイプは自分の思い通りにいかないことに対応しきれないことがある』
実力行使に出ないか一抹の不安を覚える。
とりあえず、鍵がいる。
リビングの床をくまなく探し、サスケのテリトリーにも目をやる。
すると思った通り、サスケのおもちゃの中に鍵が紛れ込んでいた。それを手に取り駐車場へと急いだ。
しかし、ここから夏姫のマンションまでは時間がかかる。
メッセージが届いてから、もう一時間。これから向かってどれだけかかるか気持ちが逸る。
夏姫…
何もないことを祈りながら、彼女のマンションへ急いだ。
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