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第0章 序章。
運命を導くのは…
誰なのだろうか?
時は西暦219年09月09日。
法正「確実に仕留めるのが俺の流儀ですから将軍にもそれなりの仕事をして貰いますから…ね?」
蜀漢が誇る謀臣
法正が笑みを浮かべながら見つめているのは…
黄忠「…年寄り扱いしないのは法軍師だけじゃからな…尽くすつもりじゃ!」
爺
黄忠「誰が爺ぞ!俺の名前は…」
そんな見張っている感じが見え見えな黄忠と法正の近くに小高い山があり…
それこそが…漢中にある定軍山で、
言わずもがな魏軍の本拠地である。
夏侯淵「踏ん張れ!殿と家族の笑顔を守る為にここは負けられねぇんだ…!」
漢中は劉備をおびき寄せる為の餌…
と言うと聞こえが悪いのですが…
曹操にはある思惑がありました。
劉備が全軍を挙げて漢中を攻めている時に荊州を守るのは関羽のみ。
そこを突くため、曹操は漢中にはあまり兵を置かず更に罠だと気づかれぬよう信任厚い夏侯淵を守将に任命…。
何故ならば…
曹操「三国の均衡を崩すためには…
楔を打ち込む必要があるからである…」
但し…
曹操からすれば…
夏侯惇「淵も澪里も全て分かっているだろう…。」
夏侯惇も夏侯淵と澪里がどれだけ想い合っているかを知っている以上、苦しい気持ちで胸が締め付けられそうになっていました。
その頃、許都にいる澪里は、
夏侯淵の屋敷で胸騒ぎを感じながらも
夫の無事を祈るしか出来る事はありませんでした。
夏侯覇「母さん、父さんなら問題ないって…蜀なんて簡単に蹴散らして帰って来るよ…。」
夏侯覇…字は仲権
澪里と夏侯淵の間に産まれた嫡男だが
かなりの臆病者…ではあるがいざと言うときは頼りになる…はず…
澪里「仲権、蜀を侮ってはなりませぬ。ですが…母を案じる貴方の心遣い、母はとても嬉しく思いますよ…。」
ただ…澪里にも分かっていました。
もう愛する人の陽気な声も…大好きな満面な笑みも見る事が出来ない事を…
夏侯覇「母さん、どうしたの?」
但し…優しくて臆病な息子を不安にさせないために今は母として気丈に振る舞うより方法はありませんでした。
すると…
夏侯覇「母さんは父さんとどうして出逢ったの?」
澪里が無意識に出していた信号を察したのか夏侯覇は話を変えました。
澪里「あれは…珍しく雪の降った日の事でした…」
息子の気持ちに答えるように澪里は、
夏侯淵と初めて出逢った日のことを
話し始めました。
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