《プロローグ》

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 どうせ看護なんて向いていない。俺は俺自身で自分の未来を崩してしまったから。――叶わぬ恋もしているし。  自分がどうして生きていて、なんで看護師を目指そうとしているのかさえ分からない。……周囲はできる人間ばかりで、彼らの歩幅に合わせようとした。  報われなかった。だけどその代わり――を授けられた。できるはずがないと。「お前に看護師など向いていない」と告げられている気がした。
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