第7話 女嫌い's転校生in黄色い声s練習試合

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 この場面でできないとは言いたくない。でなければ、5駅を歩いて帰るか、最悪またバスに逆戻りだ。 「…やってみる。」  やったことないけど。  おっかなびっくり、後ろのタイヤから気持ち出っ張っている棒に片足をかける。西門が両足で踏ん張って自転車を支えているせいか、比較的安定している。 「ちゃーんと、わいの肩、ガッチリしっかり持ちや。両方な」 「う、うん」  西門の肩、厚いなー。ついでに熱い。振り返ってニコニコ笑う、笑顔そのままだ。  その肩を両手でつかみ、東雲は思い切って地面を蹴った。危ういバランスで慌てて荷台の向こうへ片足を置く。  うわわわ…。落ちる! 倒れるー! 「ちょっと…ゴメン」  一瞬、ほとんどしがみつからんばかりになったものの、何とか立ち乗りの恰好にはなった。  うわ! 高っか! 道行く人の頭が下に見えるじゃん。  巨人にでもなったような気がした。 「ほな、いくでー。しっかりばっちり捕まっときやー」  いかにも嬉しそうな弾んだ声。西門がぐん、と自転車を漕いだ。
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