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ええええ?! え? 行かないって? 大学へ行かないって…、ありえない! そういえば以前にもそんなことを…。大体、NBAって…NBA…って。
「NBAって…?」
唖然として口走った東雲の声に、それ以上に唖然とした声が返った。
「NBAはNBAやがな! まさか、知らんの?!」
顔面蒼白というような顔で西門が振り返った。両肩を持っていた東雲はバランスを崩しそうになって慌てて叫んだ。
「知ってるよ! アメリカのプロバスケリーグだろ?!」
でも、それだけしか知らない。
「そや」
途端、西門は笑顔になって前に向き直った。
「…どうやって?」
思わず口走った東雲にのんきな声が返ってくる。
「さあ~。けど、絶対行くで。それは決まりや!」
自信たっぷりの声。東雲は呆れた。
その根拠はなんなんだよ~。大体、アメリカだし、プロだし…そう簡単に…。
翼の存在を感じた西門のジャンプ。きっとスカウト連中の視線を浚ったに違いない。
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