第8話 味オンチ's転校生inO阪CM旨いモン

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「何、しげしげ見てんの?」  白いアイスを咥えた西門。汗が噴き出したのか、肩にかけたタオルで顔を拭く。 「いや、今時珍しいシンプルなアイスだなって…」 「東雲はアイスは食わんのか?」 「そんなことないよ。ただ、こういうの久しぶりで…」  へ~。東雲の家ではどんなアイス食うん? いちいち皿に盛ってとか? やっぱアイスは手で持って、こうガブっと(かじ)るんが一番やで!  あ、そや。やっぱ、あれをせな! あれを!  歯を立てようとしていた東雲のすぐ横で、いきなり西門が大声で叫んだ 。 「あるときー!!」  それを合図に一斉に皆が縦に揺れるような笑い声を立てた。 「あーははっは!」  東雲は驚いて、思わず動きを止めた。 「ない時ー」  今度は小さな声で栗栖が言う。 「しょぼーん」  また、皆が同じ仕草で下を向いた。 「ある時――!!!」 「あーははっは!」 「ない時ー」 「しょぼーん」 「ある時――!!!」 「あーははっは!」 「…って、いつまでさせんね〜ん!」  宇野が隣にいる栗栖の胸を右手でペンっと叩いた。
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