第9話 定価買い's転校生㏌O阪お買い物

3/22
前へ
/276ページ
次へ
「今から買いモン行くけど、それ終わったら、〇将連れてったるから、ちょっと付き合い~」 「あ、あの…。いや、あれは案内のお礼だったから…」  遠慮気味に後に下がった東雲の背を西門がどんと押した。 「ああ、もう、ややこしーな。ええやんか、行こ行こ!」  体育館のすぐ横に停められていた黒いステップワゴン。 「いや、でも…」 「楽しみやな~! 今日はガンガン食うで~!」  まだ尻込みする東雲を車に押し込んで西門がその場で腿上げをしながら叫んだ。  まず彼らが着いたのは派手派手しくネオン輝く家電量販店だった。西門母はミュールを高く鳴らして一直線に冷蔵庫のコーナーに向かった。  なんか目がちかちかするな…。  ど派手な黄色やオレンジの文字で値段がでかでかと書かれている。きらきら光るラメのモールや動くポップもいろいろだ。土曜のせいか人も多い。  そういえば…西門()の冷蔵庫、皆がバンバン開け閉めしてたっけ。調子悪くなったのかもしれないな…。
/276ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加