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東雲は口を紡ぐことにした。その間に西門の母のマシンガントークが続いている。東雲は何が起きているのか正直よくわからなかった。
「兄ちゃん、うちはこの店出来てから、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、ブルーレイ、クーラー、今まで他で浮気もせんと全部ここで買うてんねんで！ ちょ〜お得意様ちゃうか？」
う、浮気って…こんな場面で使う表現？
東雲は目をパチクリしてその光景に釘付けだ。
「この子、見てみ〜。デカいやろ〜？ バスケットやってんねん。よ〜食べて、よ〜育つ、育ち盛りや。うちんとこにはドでかい冷蔵庫が２台あっていっつもガンガンフル回転や。もう１台も、いつポーンとあの世にいってまうかわからん。そん時はもちろん、ここ来るがな。だからな、アンタの上司に聞いて来て、鼻血も出んくらいのギリギリの値段、出してき。その間やったら待っといたるから」
ヒョウ柄母さんは身振り手振りを加えながら熱弁をふるっている。
「今度、舐めた値段言うたら社長呼んできて貰うで！」
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