第9話 定価買い's転校生㏌O阪お買い物

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 声に対して厨房や働いてるスタッフからも返事のような言葉の叫び声が飛び交う。まるで本場の中国飯店だ。  東雲が厨房を振り返って眺めている間に西門がさっさとメニューを片付けた。 「○将用語って言うねん。中国語かどうか、よう知らんけど」  何それ。よう知らんけど…って。知ってるのか、知らないのか、どっち? 「ビール欲しいな…」  ボソッと西門母が小さく呟きすかさず西門が応えた。 「あかん、あかん。車やから。家までガマンや」 「わかってるって」  彼女は口を尖らせた。  この2人、やっぱり雰囲気がとっても似てる。親子と言うより姉弟みたいだな…。  視線に気が付いたのか、ヒョウ柄母さんが携帯電話を置いて声をかけた。 「しの…君。欲しいモンあったら何でも頼みや。遠慮はナシやで。余ったらお持ち帰りしたらええから」 「さっきの持ち帰りは百香(ももか)…あ、妹と、祖父ちゃん祖母ちゃんの分な」  妹が居るんだ。それに祖父母も。結構な大家族なんだな。
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