第9話 定価買い's転校生㏌O阪お買い物

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 東雲はなるほど、というように頷いた。大勢の賑やかな家庭が西門には似合う気がした。 「妹さん居るんだ。この間、会えなかったね」 「()っこいオカンみたいやでー。そのうち嫌でも会えるわ」  西門が肩をすくめる。  それは…ちょっと遠慮したいタイプかも…。  東雲は曖昧に笑った。 「お祖父さんとお祖母さんも一緒なんだね」  東雲の祖父母は関東近県に居るが会うことは少ない。 「せやねん。そやから、わいの関西弁はジイさんぽいって言われるけどな~。ええやん、関西弁好きやしな」  そういえば、自分のことをわいと呼ぶのは西門だけのような…。でも、それが似合うな。東雲はそんなことを思った。話をしながらも、西門はいそいそと食べる下準備を始めた。 「餃子のタレは、これが美味いんや」  …何だか楽しそうだな。西門はいつも楽しくご飯を食べているんだな。ひとりが気楽な時もあるけど…でも、今日は西門と一緒だ。  そんなことが東雲には不思議に嬉しかった。
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