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第10話 心配性's転校生in噂's D組
月が変わると西門のアメリカ行きの準備が始まりつつあった。
「アメリカってラ〇ンできるんかいな」
東雲の前の席になった3人目、野球部の阿部が携帯電話を片手に聞いてきた。ニキビの多い、スポーツ刈りのよく陽に焼けた生徒だ。いつかの串カツパンツ男子だ。今は甲子園に向けて猛練習の日々らしく、西門と同じように授業中によく寝ている。
「ライ〇は出来るよ。ネットも普通に日本語のサイトに繋がるしね」
「へ~。ほな、どっこも変わらんなあ。クラスのこと、ちょくちょく知らせたろっと」
「時差があるから、すぐには既読が付かないかもしれないけどね」
「え~。ほれ、オモロないやん」
やっぱ、関西人ってせっかちだよな…。日本一歩くの早いって、テレビでもやってたな~。
東雲はかなり関西人の特性に詳しくなりつつあった。
「たっだいま~」
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