第2話 美形's転校生in関西's男子校

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「ほなな~」  離した右手を高く上げる。ダダダッ…。西門は教室から走って消えた。  なんか…慌ただしいなあ…。  あっという間に消えた西門のデカい足音。  あ、俺も何か、転校の書類を取りに行かなくっちゃ…。  東雲はカバンを取ると職員室へ向かった。  この学校、ホントに広いな~。  東雲は、帰る前にしばらく校内を歩いてみた。体育館や校舎の位置は分かっても、ごちゃごちゃした建物が何なのかよくわからない。  やっぱり明日、昼休みにでも案内してもらおう…。西門の好意に甘えてもいいかなぁ…。   部活動が盛んな学校らしく、放課後のグラウンドはいろんな声や音でかなり賑やかだ。  校舎の前にあるコンクリートの広場ではヒップポップを踊る連中。遠いどこからかトランペットや太鼓の音もする。  そういえば、スポーツ推薦が多いって言ってたもんな。  東雲は体育館の前で足を止め、中を覗き込んだ。 「…バスケ部?」  バスケットボールの弾む音。ひときわ、動きの速い背の高い選手の姿が目に飛び込んできた。休憩のホイッスルが鳴り、生徒達はコートに座り込んだり、壁の方へ散った。動きを止めた先ほどの選手がこちらを振り返り、目が合った。
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