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「そうそう! そやねん! あ、キャベツは俺が代わるから。皆、次のネタ仕込んでくれや」
井藤が進み出てまな板と包丁、キャベツを受け取ってザクザクと刻み始める。
「モモちゃん、おばちゃんの店、直ったん?」
「まだやねん。どうせならタイ〇ースみたいなスカッとしてシュッとしたカッコええのにしたいって悩んでるんよ、お母ちゃん。道頓堀のグリ〇みたいなインパクトあるのもエエしって」
「あ~。なら、カニ道〇も捨てがたいしなあ? よ~目立つで」
「やっぱ動くモンは最強やな」
誰彼ともなく口を挟んでワイワイと会話が続く。それをしり目に、小ぶりのお好み焼きを立ったまま平らげた西門が、周りに聞いた。
「ところで、今日何かあんのんか? 東雲タコパ以来やな、こんなん」
さっと全員の視線が西門に集まった。
「大ありやがな!」
「西門、知らんのか?!」
「知らんやろ、口止めされたで、俺」
「ほな、何で皆は知ってんの?」
ええ? ちょっと待って! なんやそれ。わいだけ、何も知らんの? ど~いうこっちゃ!
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