第12話 ネガティブ's転校生in熱血クラスメート×2

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「ごめん。いろいろ呼び止められてさ。で、話って何?」  東雲が答えると、なぜか阿部が腰に両手を当てて胸を張った。 「もちろん、西門のバスケ留学のことやがな。実は、俺と井藤でいろいろ考えたんや」 「え?」  うんうんと頷いた井藤に、東雲は目を瞬いた。  何? 何だよ。いっつも能天気なくせに。真面目な顔して。  東雲はちょっと離れると近くの杭に腰を降ろした。 「あいつん()な、今、店の立て直しで結構な金がかかるから、今回はお流れっちゅーこって西門も納得したらしいわ」 「うん、それは昨日、本人から聞いたよ」  東雲の視線が落ちた。西門の笑顔を思い出して小さく胸が疼く。 「そこでや!」  叫んだのは井藤だ。 「俺らで、行かせたろう思てんねん」 「ええっ!?」  マジか!? そんなことが?! どうやって?!  東雲は驚いてふたりの顔を交互に見上げた。 「まー、大金は俺らには無理っぽや」 「けど、金しか方法がないってわけやない」 「ウチのガッコ式のチャンスがあるやんか!」
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