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第13話 頭でっかち’s転校生in賢(かし)コトリオ
「で、定積分の定義については…。ここ、要点やぞ。じゃ、問1を河野、問2を小林…」
東雲は黒板前を行ったり来たりする真鍋を眺めていた。
やっぱ変な先生だよな…。ロン毛で無精ひげで、頬がコケてて、なんかどっか修行僧みたいな…。今日も派手な縞のベスト着てるなあ…。民族衣装っぽいよな~。
平べったい薄いサンダルを履いていて、ペッタンペッタンと引きずる音がする。
黒板に書いた数式がミミズののたくったような字で少々見づらい。
西門のバスケ留学のために何か点を取れるようなこと…って。学年一位も、定期試験の回数は多くないし…。
「東雲。ちょ、問3の答え何? このままやったら次当たる~」
斜め後ろに変わった佐々木が小声で泣きついた。それではっと顔を上げる。東雲は珍しく午後の授業をうわの空で受けていた。
「ごめん、聞いてなかった。どこ?」
振り返って囁く。
「こらあ、佐々木! 当てる前から東雲に聞くなや!」
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