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聞いた東雲の横で仙頭が胸を叩いた。
「俺は芸能系に結構強いで」
えーーーっ! マジか。
東雲は振り返って仙頭をまじまじと見つめた。得意そうな顔はまんざらウソじゃなさそうだ。
「じゃあ、もしかしてアイドルとかにも強いわけ? AK○とか」
「もしかせんでも強いで。AK○でも○坂でも」
仙頭は制服の内ポケットから青い扇子を取り出し、手首を振ってザッと広げた。そこには〇坂と書かれた文字と可愛い女の子のアップの映像が並んでいる。
「すご…」
東雲は引き気味になりながらも、ほーっと息をついた。
「でも、俺の一押しはNM〇のAちゃんかな」
人差し指を振ってチッチと舌を鳴らし仙頭は胸元のシャープペンを指さした。ピンクのフィギュアが揺れる。
あ、ここはO阪だもんな。そりゃそうかも。すごいな、仙頭。ただの秀才じゃないんだ。
岡本が平然と眺めているところを見ると仙頭のアイドル好きは有名なようだ。
マジ、リスペクトしそう…。
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